座談会御書

【四条金吾殿御返事(法華経兵法の事)講義】6月度座談会御書(2022年)池田先生の指導

今現在、直面する課題に対して、法華経の兵法こそ絶対勝利の要諦であることを確信し、まずは強盛な祈りで臆病の心を打ち破る。2022年6月度の座談会拝読御書を研鑽するにあたっては、「法華経の兵法」とは何かがポイントです。勇んで学んで参りましょう。

2022年6月度の座談会拝読御書は、「四条金吾殿御返事(法華経兵法の事)」です。このページでは、拝読範囲の研鑽や講義のために、御文の通解や仏法用語及び池田先生の指導などを紹介しながら、重要なポイントをおさえるようにしています。また、座談会拝読御書は、大百蓮華に掲載される他、観点を変えた解説が「聖教新聞」にも掲載されますので、その掲載日もお知らせしています。

(2022年6月度)座談会御書「四条金吾殿御返事(法華経兵法の事)」の背景と大意

今回拝読する座談会御書「四条金吾殿御返事(法華経兵法の事)」の概要について述べていきます。

  • 日蓮大聖人が著された時期(年代):弘安2年(1279年)10月23日。
  • 本抄を与えられた人物:四条金吾(鎌倉の門下の中心人物)

本抄の背景や大意など

四条金吾が本抄をいただくまでの信心の軌跡は以下のとおりです。

  1. 文永11年(1274年)、日蓮大聖人、佐渡流罪赦免で帰還。
  2. 大聖人に敵対する極楽寺良観の信奉者の主君・江間氏を果敢に折伏。
  3. 主君から疎まれ同僚の讒言などの迫害が激しくなる。
  4. 良観の策謀で主君から法華経を捨てる誓約書を強要される。
  5. 信心根本に主君への誠実を貫く。
  6. 弘安2年(1278年)、新たな領地を賜る。
  7. 敵の襲撃を受けるが、難を脱する。

何を脱した四条金吾の報告に対する、激励と信心指導のご返事が、今回拝読の「四条金吾殿御返事(法華経兵法の事)」です。

四条金吾殿御返事(法華経兵法の事)の講義と2022年6月度座談会御書の研鑽

今回拝読する座談会御書「四条金吾殿御返事(法華経兵法の事)」の拝読範囲は

  • 御書新版:1623ページ9行目~11行目。
  • 御書全集:1192ページ15行目~1193ページ2行目。

本文(拝読範囲)

なにの兵法よりも法華経の兵法をもちい給うべし。「諸余の怨敵は、みな摧滅す」の金言むなしかるべからず。兵法・剣形の大事もこの妙法より出でたり。ふかく信心をとり給え。あえて臆病にては叶うべからず候。(御書新版1623ページ9行目~11行目、御書全集1192ページ15行目~1193ページ2行目より引用)

通解(拝読範囲)

どのような兵法よりも、法華経の兵法を用いなさい。「その他の敵は、皆ことごとく打ち破る」(法華経薬王品第23)との金言は、決して空言であるはずがない。
兵法や剣術の真髄も、この妙法から出たものである。
深く信心を起こしなさい。臆病であっては、何事も叶わないのである。

重要な御文と語句

「四条金吾殿御返事(法華経兵法の事)」の拝読範囲における、重要な御文と語句を確認します。

諸余の怨敵は、みな摧滅す

法華経薬王品第23の文で、法華経を受持する無量の功徳によって、一切の魔を打ち破ることができ、それ以外のさまざまな敵をも打ち破ることができる、との意。

兵法・剣形の大事

兵法(戦闘の作戦・戦術)と剣形(剣法・剣術)の根本・真髄。

講義のポイントと解説

ポイントとなる「法華経の兵法」とは何か?それは御本尊への絶対の確信で「お題目」を朗々とあげ切り、実践に打って出ることです。法華経の行者の実践です。

「兵法・剣形」は戦いのノウハウですが、妙法の一部分であり、その本質は妙法から出ていると仰せです。また、法華経の行者を諸天善神が護ると誓っていますが、これはまさに、「宇宙の働きが味方する」ということです。故に「諸余の怨敵は、みな摧滅す」なのです。

その上で、絶対確信の信心を出す根本は「勇気」です。仏法的に見れば、「勇気は自身の最も健全な素質」と、池田先生は言われています。つまり、仏性に基ずく心であり、即座に無明を打ち払って仏性を顕現する「戦う心」とされています。

「勇気」とは、なんと尊いものでしょうか。

(2022年6月度)座談会拝読御書「四条金吾殿御返事(法華経兵法の事)」講義の聖教新聞掲載日

2022年6月度の座談会拝読御書の講義については、【5月31日付け】の聖教新聞にも解説などが掲載されています。

ここでは、師匠と共に戦う弟子へのメッセージが「池田先生の指針」から紹介されています。「大確信の題目が障魔を打ち破る」とは、「師弟一体の祈り」です。「法華経の兵法」とは、「必ずかなう」との、大確信の祈り!何ものをも恐れない、勇気ある信心を貫いていくならば、必ず勝利の実証を示すことができる。

大確信を出すまで、とにかく、しっかりとお題目をあげ抜いて参りたいと思います。

「四条金吾殿御返事(法華経兵法の事)」での池田先生の指導及び所感・感想・決意

そして、池田先生は言われています。

【大聖人が「なにの兵法よりも法華経の兵法をもちい給うべし」と仰せられたのも、その意味である。「法華経の兵法」すなわち信心を根本にしていけば、必ず一切を乗り越えていけるのである。(池田大作全集 第86巻より引用)】

地球温暖化による気候の激変や大地震の脅威、また、コロナ禍による「疫病」の蔓延など、日蓮大聖人ご在世当時を凌ぐかと思われる程の、激動の時代です。であるからこそ、「法華経の兵法」より他に無いことを確信して行きたいと思います。

大聖人は、幾度も「信ぜさせ給へ」等と強調されている。
今、時代は、乱気流の中に突入している。どんなに社会が動揺しても、いな、社会が動揺している時だからこそ、自らの信心だけは微動だにさせてはならない。
信心さえ揺るがなければ、いかなる状況も、必ず打開できる。最後は必ず勝利する。
「わざはひ(禍)も転じて幸となる」(御書全集1124㌻・御書新版1633㌻)のが妙法の力であるからだ。

(聖教新聞2008年12月29日付・各部代表者会議(2008年12月26日)でのスピーチより引用)

【関連記事】2022年6月度の座談会御書「四条金吾殿御返事(法華経兵法の事)」講義

大百蓮華掲載の2022年6月度の座談会御書「四条金吾殿御返事(法華経兵法の事)」の講義について、池田先生の御指導をふまえつつまとめてみました。以下にご紹介しているのは、過去の座談会拝読御書の講義をまとめた記事です。