雨の日も風の日も、未明の街中で灯りがともり、慌ただしい様子の店舗があります。新聞販売店です。また、未明に目が覚めた時に聞こえるバイクのエンジン音は、ポストへの新聞の投函を知らせてくれています。毎日ご苦労様です。
こういった新聞販売店は全国各地、至る所にありますが、創価学会の機関紙である聖教新聞も負けてはいません。かつて、北海道をバイクツーリングした際、稚内の道沿いに「聖教新聞販売店」の看板を目にしたことがあります。
その聖教新聞の配達は、創価学会の会員の「無冠の友」が行っていますが、なんとこの度、「読売新聞」が配達の委託を受けているという事実を知りました。実は本件、関係者にとってはある種の驚きであり、どういうことなのか?調査してみました。よろしければ御覧下さい。
目次
【聖教新聞】配達を外部に委託している地域はどこ?読売新聞の配達員と聞いて衝撃!
本件、既に、2年も前のお話ですが、筆者は知りませんでした。妻も聞いたことが無いとのこと・・。いったいどういうことなのか?
創価学会『聖教新聞』が自力配達断念、委託先の読売販売店が悲鳴の理由【危機(4)メディア戦略】ダイヤモンド編集部 2020.12.16 5:25
「池田大作先生のお手紙」の配達を外部委託
読売新聞の配達現場からブーイングの謎
「5月1日(金)付より聖教新聞(中略)の配達は、読売新聞の配達員が行います」――2020年4月、茨城県全域における「聖教新聞」の“配達”を読売新聞社に“業務委託”することを知らせるこの通達が、全国の創価学会員たちを驚愕させた。出展:創価学会『聖教新聞』が自力配達断念、委託先の読売販売店が悲鳴の理由【危機(4)メディア戦略】 | 創価学会 90年目の9大危機 | ダイヤモンド・オンライン
筆者の拙宅は千葉県の某所ですが、現在、知り合いの創価学会員の方が、聖教新聞を配達されています。礼儀正しい誠実な方です。こういった方々は、創価学会員の中でも活動家と呼ばれる方々で、新聞配達を担当される方々については「無冠の友」という称号が付いています。つまり、「聖教新聞に配達員=無冠の友=創価学会の活動家」という図式となります。
聖教新聞の配達を読売新聞が担当することになったワケ 学会と読売に聞くと…
2020年04月28日〈いつも本誌をご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。5月1日(金)付より聖教新聞等(聖教新聞・大白蓮華・創価新報・未来ジャーナル・きぼう新聞・公明新聞・公明グラフ)の配達は読売新聞の配達員が行います〉
そんなチラシが一部地域の創価学会員宅に届き始めたという情報が駆けめぐったのは、4月中旬のこと。送り主の名として「聖教新聞社 聖教新聞販売店」とあり、日付は「令和2年4月吉日」となっている。
報道された記事の詳細を読むと、ある地域で「聖教新聞の配達業務を読売新聞販売店へ委託した」のは事実のようです。しかし、前述の無冠の友の方からも、周囲からも、配達委託の話は全く耳にしていませんでした。
聖教新聞は池田先生のお手紙であり、これを配達出来る誇りに燃える「無冠の友」。いわば、活動の一環とも言える「業務」が、なぜ読売新聞に?その理由が気になると共に、なかんずく「無冠の友」の反応や、記事中の「ブーイング」のワケも知りたいかと・・。
【聖教新聞】配達の委託地域はどこ?読売新聞販売店の理由やワケは?無冠の友の反応が気になる!
おはようございます????
無冠の友の皆さん、今日も本当にありがとうございます??
さあ!今日も桜梅桃李で頑張って参りましょう( ??o?? )? pic.twitter.com/m7i16lBny6— 三大秘法! (@sandai_hihoii) April 12, 2022
聖教新聞は創価学会の機関紙であって、学会活動の上で不可欠のものです。また、日蓮大聖人の教義に則した内容が掲載されているので、弘教や周囲への啓蒙にも積極的に活用されています。なので、改めて、聖教新聞の配達を誇りとする「無冠の友」の存在を考えると、読売新聞店への配達の委託に違和感は禁じ得ません。
記事によると、記者取材時に、創価学会からは「業務上の経緯につき回答は差し控えます」とのことだったそうですが、読売新聞側は以下のように回答しています。
しかし、一方の読売新聞に取材を申し込むと、「聖教新聞社から茨城県内での配達を依頼され、5月から配達を始めます」とした上で、「当社は全国に広がる新聞配達網を生かすため、近年、他社の新聞や週刊誌の配達、宅配便、牛乳配達など様々な配達業務の受託を進めています。そうしたところ、聖教新聞社からも依頼があり、配達を受託したものです」という、読売新聞グループ本社広報部からの回答があった。
つまり茨城県限定ではあるものの、何らかの事情があって創価学会の方から読売新聞に持ちかけたものらしいのだ。
「何らかの事情」とはいったい何なのでしょう?
ある東京都在住の学会員は「茨城県に住む知り合いから、チラシの写真がメールされてきた」と、スマホ片手にこう言う。
「創価学会員の高齢化、それにともなう組織体力の低下もここまでかと。僕の家にはまだ、この知らせは届いていませんが、いずれ全国に広がっていくんでしょうか」
現実の問題として、「無冠の友」の高齢化は認めざる得ません。また、その「なり手」が少なくなって来ているとも思われます・・。なので、今後とも推進?ということでなくとも、「無冠の友」という人材の状況を見て、このような「委託」によって配達に対応する動きは禁じ得ないと思います。
その点で気になるのが、日本全国各地の都道府県下・市区町村で、いったい今、どこで、配達の委託が行われているのかという事です。記事によると「茨城県下」ではかなり進んでいるようですが・・。
本件についての正式な発表は見当たらず、SNSツイートの類からのものとなりますが・・。
10月1日の会合で、兵庫県全県ー来年(2021年)6月1日より、聖教新聞の配達を読売新聞に委託される事が発表されましたとの情報が。
すでに委託している地域は愛媛、茨城。
今後、どんどん増えることだろう。
配達員は高齢化。配達料は激安だし。ダーハラがだらしないせい?(笑)
— obon_kobon (@obon_kobon_) October 4, 2020
第二総東京(23区以外の区域)の配達員さん朗報です??
10月から聖教配達が読売新聞社に委託になるそうです??
誠におめでとうございまーす??
— m (@m89540835) January 30, 2022
- 茨城県
- 兵庫県
- 愛媛県
- 東京23区以外の区域
上記の地域にて、全域とは断言出来ませんが、委託が行われているようです。ただ、配達業務は委託していますが、販売は聖教新聞販売店とのことで、拡販(啓蒙)や集金については従来どおりとのこと。この場合、「無冠の友」の使命が全て無くなったわけではありませんね。とは言え、どうしても「無冠の友」の喪失感は否定できないかと。この点、組織の方からのフォローをお願いしたく思います・・。
ところで、配達を請け負った読売新聞の販売店の配達員からは「苦情」もあるそうです。配達件数の多い割に給与の反映されないとか、配達先のお客様からの苦情が増えたとかいう問題です。真偽のほどはわかりませんが、請け負った「読売新聞」は収益が上がるでしょうが、末端の配達員さんはうあはり大変かと。拡販から配達まで一意・一貫していたものが分散されたことによるデメリットといえましょうか・・。
聖教新聞の読売新聞販売への「配達委託」によるメリットも気になる!
聖教新聞社は、創価学会の出版部門で、学会の機関紙『聖教新聞』他の出版を手がけています。そして、「配達を外部に委託する」ことによるメリットも指摘されています。
聖教新聞の印刷は自社で行っておらず、様々な新聞社の印刷所に委託。中でも毎日新聞系列の印刷所で刷っている数は極めて多いとのこと。
2009年3月には毎日新聞に池田大作氏の寄稿が載り、物議をかもしたこともありましたし、系列の毎日新聞出版からは、池田氏の著書が出版されている。いまや毎日にとって学会は、ぞんざいに扱うことができない大口顧客であり、学会に関する批判的な記事など書けるはずもありません
批判はともあれ、創価学会が好意的に扱われることは良い事であり、メリットと言えば否定はできないかと。
「今回の聖教新聞の配達委託で、読売が同じ道をたどることになるのは明白でしょう。読売ですら部数減には歯止めがかからず、中でも頭を抱えているのが全国に整備した販売店をどう生きながらえさせるかということ。
(中略)
そんな中で550万部という大口顧客に読売が牙を剥くことは、不可能に等しい」(同前)
「550万部という大口顧客」とは創価学会のことです。毎日が印刷の受託で、読売が配達の受託と、形は違えど、学会のお世話になる形です。創価学会にとっては、やはりメリットかと。
【聖教新聞】配達を外部に委託している地域はどこ?今後どうなるか気になる!
<朝日新聞> 学校の「プリント地獄」 保護者との連絡手段をデジタル化するよう、国が呼びかけていますが、まだまだ紙でのお便りが多く「プリント地獄」という声も =ネットの反応「ニュースを紙にプリントして化石燃料を使って配っている新聞社が何だと?」 https://t.co/gbdVGUoSSB
— 植津孝行 (@munakatazin) April 11, 2022
「無冠の友」の減少?からの配達委託という現実。聖教新聞に限らず、紙の「新聞」の需要が減っているのも事実です。日経電子版に限らず、大手新聞社は皆、電子版を配信しています。
聖教新聞もまた、「聖教新聞電子版」が存在します。そして、「電子版」の推進キャンペーンを実施中。
\本日から/
聖教電子版 春のお得キャンペーンがスタート!
1カ月分の料金で「最大3カ月」使い放題! 新生活にぜひ、聖教電子版をご利用ください!
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— 聖教新聞【公式】 (@seikyoofficial) April 1, 2022
新聞は「紙」か「電子版(WEB)」か?情報内容はが同じとは言え、紙には紙なりのメリットがあるかと・・。それは人それぞれですが。新聞の印刷発行部数が減少しているのは事実です・・。それでは今後、紙の新聞は無くなるのでしょうか?いつかはその日が来るかと思いますが、それはまだずっと先の話かと・・。
極端な話、電気が使えなくなったら、インターネットが遮断されたら、「電子版」は閲覧出来ません。そうなったら、手書きの瓦版(謄写版)を足で配達するしかないかと。この時、紙の重要性が復活しますね。
それはともかく、紙の新聞は配達するので配達先の地域がクローズアップされますが、電子版は全世界同時配信も可能であり、地域も紙も関係ありません。こういった現実を踏まえ、今後の情報伝達の文化がどうなっていくか?関心は尽きません。
【まとめとご案内】聖教新聞の配達を委託してる地域はどこ?
聖教新聞の配達が外部の新聞販売店(読売新聞)に委託されている件についてまとめてみました。創価学会の会員諸氏にとっては、弘教の一環となる「方法論の変化」かと思います。これによる「学会精神」への影響は皆無かと。今後とも頑張って参りましょう。
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