介護職員の研修と報告書

尿器・便器での排泄介助(心と体のしくみと生活支援技術)【初任者研修模擬問題】

こころとからだのしくみと生活支援技術のカリキュラムから、尿器・便器での排泄介助に関する介護職員初任者研修修了試験の模擬問題(練習問題)と正解(解答)、及び、補足事項を記しています。

尿器・便器での排泄介助に関する次の記述のうち、正しくないものを一つ選びなさい。

  1. 尿器や便器は、温めておくかカバーをつけて使用する。
  2. 起き上がることが困難な利用者には、おむつを装着するようにする。
  3. 排便時には、便器の中にトイレットペーパーを敷いておくとよい。
  4. 排便時には尿も一緒に出ることが多く、男性の場合は尿器をあてがうようにする。
  5. 腰を上げることが難しい場合は、いったん側臥位になってから便器を当てて仰臥位に戻す方法もある。

正解:2

「起き上がることが困難な利用者には、おむつを装着するようにする」というのは、正しくない、ので正解。いきなりおむつを装着するのでなく、尿器や便器を用いて尿意・便意と自力で排出する力を維持することが大切である。

尿器・便器での排泄介助に関する模擬問題の【正しい】ものの補足

  • 「尿器や便器は、温めておくかカバーをつけて使用する」というのは正しい。金属やホーローなどでできている尿器・便器を使用する場合は、使用時の肌への冷感を和らげ、漏れを防止するためにも温めたりカバーをつけるとよい。
  • 「排便時には、便器の中にトイレットペーパーを敷いておくとよい」というのは正しい。トイレットペーパーにより排泄音の軽減や跳ね返りの防止、便器に便が付着して取れにくくなるのを防ぐことができる。
  • 「排便時には尿も一緒に出ることが多く、男性の場合は尿器をあてがうようにする」というのは正しい。また陰部にトイレットペーパーを当て、端を便器に垂らし尿が飛び散るのを防ぐことも必要である。
  • 「腰を上げることが難しい場合は、いったん側臥位になってから便器を当てて仰臥位に戻す方法もある」というのは正しい。また腰を上げることができる場合は腰を上げてもらい、便器の先端が腰のあたりまで来るようにする。

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