こころとからだのしくみと生活支援技術のカリキュラムから、看取りに関する介護職員初任者研修修了試験の模擬問題(練習問題)と正解(解答)、及び、補足事項を記しています。
看取りに関する次の記述のうち、適切でないものを一つ選びなさい。
- 人生の最終章をどのように迎えるかを決めるのは、利用者本人である。
- 「できるだけ苦しまないでゆきたい」というニーズに対するケアは、病院に入院し、医療を強化することを柱としたケアである。
- 「最期まで自分らしくありたい」というニーズに対するケアは、利用者本人の価値観に基づいた生き方や生活を最期まで維持するための支援が柱となる。
- 介護職として大切な視点は、看取り期にあっても利用者が生活者として意味のある生き方ができているかどうかを重視する視点である。
- 看取りケアは、医師、看護師、栄養士、ケアマネジャー、介護職などが連携し、本人や家族のニーズに対応していかなければならない。
正解:2
「できるだけ苦しまないでゆきたい」というニーズに対するケアは、病院に入院し、医療を強化することを柱としたケアである」というのは、正しくないので正解。このケアは、「できるだけ長く生きていたい」というニーズに対するケアを言っている。「できるだけ苦しまないでゆきたい」というニーズに対するケアは、終末期の身体的苦痛、精神的苦痛、社会的苦痛、霊的苦痛の4つの痛みを緩和・軽減するケアが柱となる。
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看取りに関する模擬問題の【適切】なものの補足
- 「人生の最終章をどのように迎えるかを決めるのは、利用者本人である」というのは適切である。介護職員は、利用者がどのような死を迎えたいと望んでいるのかを事前に聴き、その意向に沿った看取りを行う必要がある。
- 「『最期まで自分らしくありたい』というニーズに対するケアは、利用者本人の価値観に基づいた生き方や生活を最期まで維持するための支援が柱となる」というのは適切である。介護職員は、利用者本人が望む最期の日々を「その人らしく生きられるよう」に支援していかなければなりません。
- 「介護職として大切な視点は、看取り期にあっても利用者が生活者として意味のある生き方ができているかどうかを重視する視点である」というのは適切である。利用者の最期の日々を、苦痛からできるだけ解放され、コミュニケーションも十分に図れ、精神的に豊かな状態で死を迎えることができるように支えていくことが重要である。
- 「看取りケアは、医師、看護師、栄養士、ケアマネジャー、介護職などが連携し、本人や家族のニーズに対応していかなければならない」というのは適切である。多くの専門職の連携により、利用者の状態やニーズを多角的にとらえながら看取りケアを進めていかなければならない。
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