座談会御書

創価学会(12月度座談会御書講義)可延定業書(2014年)

12月度の座談会拝読御書は『可延定業書(かえんじょうごうしょ)』です。年末の座談会ということもあって、盛り沢山の内容に加え、15分間のDVDの上映が入りました。その中で、座談会御書の可延定業書を講義するにあたり、以下にまとめて見ましたのでご参照下さい。

可延定業書の背景と大意

可延定業書は文永12年(1275年)に、現在の千葉県市川市に住んでいた活動家の富木常忍の妻である富木尼御前に宛てられたお手紙です。当時、信心一筋に夫を支える中、闘病中であった富木尼御前を温かく激励され、妙法の偉大さを懇切に語られています。

本抄を頂いた後、富木尼御前は定業を転換して二十数年も寿命を延ばし、勝利の人生の姿を示しています。

定業と不定業

定業の業とは宿業のことです。身と心と口による善悪にわたる行いのことです。その行いの報いの現れる時期が定まっている業を定業と言い、報いの時期が不確かな業を不定業と言います。

そして、本抄で言われる定業とは、過去世の宿業の報いで定められた『今世の寿命』のことを言われています。故に題号の『可延宿業書』とは、「寿命を延ばすことが可能な書」とも言えましょう。

可延宿業書 本文講義

『命は三千にもすぎて候・而も齢もいまだ・たけさせ給はず、而して法華経にあわせ給いぬ一日もいきてをはせば功徳つもるべし、あらをしの命や・をしの命や(御書全集986ページ12行目~14行目より引用)』

命は全宇宙の財(たから)よりも貴いものです。しかも貴方は未だお若く、法華経に会われた身の上です。故に、一日でも長く生きたならばそれだけ功徳が積もるのです。ああ、命とはなんと惜しいものでしょうか、なんと惜しいものでしょうか。

闘いから退かない心こそ大切なれ

生命には本来、生き抜く力、病を治す力が具わっており、これを引き出す大良薬が妙法です。あまりにも貴い命をたとえ一日なりとも、生きて生きて生き抜いて行きなさい。とのご指導と拝されます。

また、第二代会長の戸田先生は、「病気は必ず治る!」と断言され、自行化他の信心に励めば、生命が病魔を打ち破る実証が必ずあると言われています。

そして、最も大切なことは、病魔との戦いだけではありませんが、「心こそ大切なれ」ということです。その心とは「病魔と戦う心」「闘いから退かない心」です。そういう信心に立って、南無妙法蓮華経のお題目を唱えるならば、生命力がわき立たないわけはありません。

信心から発する最高の祈りと行動

池田先生は人間革命第10巻の関西の戦いに於いて、勝利に不可欠な要諦として、第一に「祈り」、第二に「最高の作戦・最高の行動」を示され、この二つを調和をさせるもが信心であるとご指導されています。

そして、日蓮大聖人は同じ可延宿業書で『心みに法華経の信心を立てて御らむあるべし、しかも善医あり中務三郎左衛門尉殿は法華経の行者なり(御書全集985ページより引用)』と、四条金吾に治療してもらいなさいという、「最高の作戦・行動」を指示されています。

人生を勝利しゆく、真実の仏法の実践とは、信心を根本に「祈りと行動」で勝つのだと、御本仏が仰せなのであります。

現代の宗教観は、「信仰は個人の心の問題」とする現実と遊離したのもです。これを打破する真実が大聖人の仏法を実践する創価学会にこそあると確信致する次第です。

仏法即社会の実践を

若干話は変わりますが、混迷する政局の中にあって、日々奮闘する公明党は創価学会が「民衆の手に政治を取り戻すため」に作った政党であります。仏法を持つ者として、仏法即社会の理念の上からも、この公明党を支援することは「最高の作戦・最高の行動」の一環であると確信しますがいかがでしょうか。

今後とも最高の対応を心がけて行きたいと思います。

さて、今回の御書、可延定業書では、広布の聖業に前進する私たちの一日一日がいかに尊いかを学びました。今、私たちの目指す2013年。それは、総本部の完成と共に、様々な意味で決着と完全勝利を期する年です。そのためにも、本年を総仕上げする黄金の日々を大切に大切に、絶対無事故で送って参りましょう。